貴方の緑内障は誤診かも?画像検査(OCT)で大きく変わった緑内障診断。

10数年前、緑内障と診断されたものの、その後検査方法が変わり、緑内障は誤診だっと判明。
そんな私の経験談です。

合わせて、緑内障の原因、症状、治療法、治るのかどうか、手術の可否、点眼薬(目薬)、検査方法などについても、経験から紹介したいと思います。

眼圧、視野検査を経て、初期の緑内障と診断される

時期については正確な記録がないのですが、2003年頃だった頃だったと思います。当時45歳。
ちょっと気になる症状(高い位置に開いた扉によく頭をぶつけるなど)があって、有名なT大医局長を務められた眼科医のクリニックを受診し眼圧や視野検査を行いました。眼圧検査の方法は、非接触眼圧計を用い角膜に風をシュッと吹きつけて計測する方法、麻酔を点眼し直接角膜に触れる方法(ゴールドマン眼圧計)がありますが、通常、まずは簡単な非接触眼圧計による検査が行われると思います。
目の検査はちょっと恐ろしい気がするのですが、一瞬だけシュッと風が来るだけで、痛くもなんともありません。
この検査と並行して視野検査も行います。片目ずつ、光の点々が現れる機会の中を覗き込み、見えたときにボタンを押すというもの。まあ、ゲームみたいな感じですね。これによって、見えてない部分が判明します。
そもそも人の目には盲点もありますから、全部見えなくても心配ありません。

そんな検査の結果、私は初期の緑内障と診断されました。
このクリニックは都心の某有名ビルの中にあり、いつも大勢の人が訪れています。
検査結果は信頼できるものと思いました。

緑内障。
名前くらい誰もが知ってると思いますが、どんな病気なのか簡単に説明しておきましょう。
緑内障は糖尿病と並ぶ失明の原因として有名です。その初期には症状を自覚することなく、放っておくとどんどん視野が狭くなり最後は失明に至る場合があります。
視野は、かなり狭くなっても自分では気付きにくいものなのだそうです。
最近の調査で、なんと、40歳以上の20人に1人が緑内障であることが判明しました。
原因についてははっきりしないのですが、遺伝的要因に因る人も少なくないようです。または、外傷が引き金になったり、アトピー治療の副作用が疑われるケースなどもあり、これが原因!と断定できるケースは少ないようです。

残念ながら、薬や手術による完治は望めないのですが、近年は目薬(β遮断薬)によってその進行を遅らせることができるようになりました。
私の場合も、初期ということでβ遮断薬が処方されました。

しかし、そんな画期的新薬が処方されたにも関わらず、自覚症状が無いことも災いして、点眼治療を続けずほったらかしにしました。
それから数年後、ちょっと不安になって近所のH眼科を再診しました。
眼圧や視野検査などの結果、たしかに初期緑内障の疑いがあるということでまた点眼薬を処方されました。しかし、ズボラな性格が災いして、またしてもほったらかしに。
一日1〜2回だけですが、毎日点眼するというのは意外に厄介なのです。自覚症状がないと、なかなか続きませんよね。

検査機器が進化し、その結果、緑内障は誤診だったことが判明

それからまた、数年が経ちました。
最近、高い位置の戸棚の扉が開いていることに気づかず頭をぶつけることが何度かあり、もしかして更に視野が狭まっているのではないかと不安になりました。
そんなわけで前回受診したH眼科を再訪。5年ぶりくらいかと思っていたのが、なんとちょうど10年ぶりでした。

まずは、前回(10年前)と同じ検査をひと通り受けます。
眼圧検査は目に向かってプシュッ!と空気が発射されますが、恐れるようなものではありません。
視野検査は、中心の記号を見つめ、周囲に光る点が見えたらスイッチを押すというものです。それを片目ずつ行います。
その視野検査では、押せない回数が多く、つまり見えてない点が多かったので、かなり進行してしまってるのではないかと不安になりました。

他にもいくつかの診断を受け、最後に、前回の検査時には無かった新しい診断装置の検査を受けました。

いよいよ診断結果を聞くことなり、覚悟して先生の話に耳を傾けたところ….
なんと「緑内障の心配はない」と!
そもそも、緑内障ではなかったってこと???
10数年前の診断は何だったの?それなりに偉い先生に診てもらったんだけど…..。
嬉しいというより、なんだか肩透かしを食らったような感じですね。
「薬は必要ありません。気になるようなら2〜3年後にまた再検査しましょう」とのお話でした。

視野は、確かに右目の右上が大きく欠けていたのですが、これは瞼が遮ってる可能性があるとのこと。
前回は、その視野検査の結果と、眼底の中心部分にある脳に通じる部分の形が歪んでいる症状で、緑内障の疑いがあると診断されたそうです。

今回は、最後に受けた新しい装置での検査によって、緑内障ではないと診断されたようでした。
新しい装置とは、OCTと呼ばれる画像検査装置で、網膜の断面を撮影することができます。詳細に色分けされた画像が装置の画面に映しだされました。
それにより、網膜の視細胞はほぼ正常に存在し機能していることがわかりました。

緑内障の診断は、この数年で大きく変わったそうです。
β遮断薬は高価な薬品ですから、無駄な治療をしなくてよかった!って話なのですが、それはあくまで結果論ですね。

私の場合は、幸い緑内障ではないということで、事なきを得ましたが、最初に書いた通り40才位以上の5%の人に緑内障が見られるそうです。

40才過ぎた方は眼科医で検査を受けることをお勧めします。
まずは、セルフチェックにトライしてみてはいかがでしょう。
ファイザー緑内障情報サイト

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