維新の大阪都構想を期に、区割り再編のメリット・デメリットを改めて考えると….。

大阪の件はともかく、行政区画の再編は全国的に検討すべきなんじゃないですかね。
たとえば横浜市の人口は、住民自治権が及ぶ最小単位なのに376万人。
横浜市の港南区は34万人(これは東京都千代田区の5倍くらい)もいるのに、東京の区と違って公選の区長も議会もありません。つまり区民に自治権がない。
逆に、原発で揺れる山口県上関町はたった2400人の町なのに、公選の町長がいて議会もあります。
このアンバランスは解消すべきではないのでしょうか。
ちなみに、日本全国に人口3000人以下の町村は150くらいあります。そんなに少なくても選挙で選ばれる議員や町村長がいます。

人口2400人の町でも、小中学校や図書館その他諸々を作って運営しないとなりません。
周辺の町村と合併して1万人くらいの単位にした方が遥かに効率良いと思うんですけどね。
でも、ナアナアで適度に甘い汁も吸ってきた町村議会議員がいたとするなら、その状況を壊したくないですよね、おそらく。

都市部と田舎では事情も異なるから、同じにしろとは言わないけど、せいぜい50倍以内くらいには収めるべきなんじゃないですかね。
現状は、離島を除く最少が奈良県の野迫川村:360人。
最多が横浜市:376万人。
その差、1万倍以上という異常さ。
だとすると、自治権のある最小行政区分は、1万〜50万人くらいが適当でしょうか。

またまた横浜市を例にとると、鶴見区と緑区ではあらゆる意味で全然ちがう地域。
鶴見川で結ばれているものの、かたや工業地帯と昔ながらの下町気質、かたや丘陵地帯を切り拓いた新興住宅地が多かったり。
それぞれ別個に住民の自治権があっても良いと思うんですけどねえ、東京の区みたいに。
あらら、それって、横浜都構想!?

大阪都構想の場合は、維新の魂胆には賛同できない点も多く、プロセスに問題もあり賛成できないものの、都構想という考え方自体にはどっちかと言えば賛成でした。
結果的に否決されて、それで良かったとは思うものの、メリット・デメリットを冷静に検討した結果とは言い難いと思うのです。