マクロン大統領の発言「TGVはもう造らない」。その理由が日本のリニア中央新幹線計画にも当てはまる。

東洋経済ONLINEが、こんな記事を掲載しています。
「TGVもう造らない」、仏新大統領が爆弾発言〜「高速鉄道より在来線」、運輸相とは意見対立〜

フランスの高速鉄道TGVが新たに2路線開業、そのセレモニーで先ごろ就任したばかりのマクロン大統領が行ったスピーチを取り上げたものです。

以下、要点を抜き出すと…
「次の5年間の目標は、TGV開業のような、新たな大プロジェクトを起こさないことだ。われわれはすでに、(この種の事業で)借金を積み重ねている。いずれ誰かがそれを支払うことになる。交通は変化する。すべての県庁所在地におけるTGV開通、あるいは、空港の建設――それらを認めないことが、挑戦である」
「わが国はプライオリティを見極め、優先度の高い事業から積み上げていかねばならない」
「われわれはここで一度立ち止まり、プライオリティを再構築しなければならない」……。
「私が皆さんに約束したいのは、新たな大事業に取り組まず、現有インフラを改修すべく資金を投入することだ。フランスは現在の鉄道ネットワークの改修に努力と投資を集中しなければならない。そして、ここ数年で悪化した地域間格差を減少せねばならない。私が、今後数年間で取り組みたい戦いとは、日々の交通、そして、プライオリティの高い交通を統合することだ」

これを読んで、我々日本人が否が応でも考えざるを得ないのは、リニア中央新幹線計画のことでしょう。
南アルプスにトンネルを掘り、中央線ルートで東京・名古屋間を最短40分で結ぶ計画。事業主体はJR東海で、すでに着工し2027年の完成を目指しています。総事業費は、東京・名古屋間だけでも約5兆円(JR東海)としています。しかし、南アルプストンネルは未曾有の難工事が予想されていますし、新たな補償なども色々出てくるであろうことを考えると、大幅に増額となるのではないでしょうか。

この計画は、あらゆる観点から疑問視する声が上がっています。
特に採算性については、当事者であるJR東海の社長からも『ペイしない』との発言がありました。
元々この計画はJR東海一企業が独自に進めていたもので、当初政府も採算性の問題から乗り気ではありませんでした。それが、現在の安倍政権になって急にリニア推進に方針転換したのです。
こんな、リニア中央新幹線計画ですが、フランスのマクロン大統領なら、なんと言うでしょうね。実際は他国の事業に口出しはしないでしょうけど、おそらくこんなふうに言うのではないでしょうか。
『まったく馬鹿げている。即刻、中止すべきだ』と。
その理由は、上記に抜粋したTGVに関する発言が、そっくりそのまま当てはまるでしょう。

マクロンという人は、社会運動家などではなく、銀行員としてスピード出世したような経済界の出身です。それだけに、フランス経済界に対しても説得力があるのではないでしょうか。

(画像はすべてWikipediaから)

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