SNSで“リア充”を装うため“友人”を便利屋から派遣する笑えない事情。
Facebookを始めとするSNSはチョコレートの写真でいっぱい。
そんな2017年のヴァレンタインデー。
時事通信社が、SNSにまつわるとっても興味深い記事を配信しています。
《SNS写真にスタッフ要請=友達多さアピール-若者の便利屋依頼増》と題されたその記事、なんと、SNSに載せるため便利屋に一緒に写真に写ってくれる人材の派遣を要請する若い人が急増しているというのです。
これまでも、友だちの少ない人が自分の結婚式に友人代わりを派遣してもらうって話は聞いてたけど…。
派遣してくれる会社によると《SNSに掲載する写真の撮影を目的とした依頼が数年前から目立つといい、「両親や友達に、友人が少ないと思われたくない人が増えている」》のだそう。Facebookはリア充の巣窟なんて言われて久しいけど。たしかに、多少盛って自慢気な投稿するくらいはね、やってる人も少なくないだろうと察しますが、SNSに載せる写真のため金まで使って業者から人を呼ぶとは…。
世代・トレンド評論家牛窪恵さんによると《フェイスブックなどのSNSの普及により友達の数が可視化された結果、若者は友達の数が少ないことに恐れを感じたり、コミュニケーション能力が劣っているのではと不安を抱いたりするようになっている》のだそう。
う〜ん….、可視化ですか。たしかにそうした側面はあるかも知れないけど、Facebookの友だちとリアルの友だちって、そもそもイコールではないように思うんですけど、どうなんでしょう?
でも、これは世代によるのかも知れません。物心付いた頃からSNSが存在していた世代は、分けて考えてなんかいないのかも。
それと不思議に思うのは、派遣された“友人”をSNSに載せても、誰かがそれについてコメントしないのかな、ということ。「隣の子、可愛いね、誰?」とかね。そんなこと聞いてくる友だちさえいないってことなのでしょうか。それとも、あくまでウソをつき通す? どっちにしても悲しいですね。ますます友だちができない悪循環に陥りそう。
それにしても、SNSで装う“リア充”を買う。そんな若者が少なからず存在する今の社会。なんともやるせないです。